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ローコスト住宅に屋上を設定することもできます。しかし、屋上の設置はメリットもあればデメリットもあります。どちらか一方だけではなくメリット・デメリットそれぞれを理解し、屋上を設定するかを考えましょう。
屋上を設置すると日の光を遮るものがありませんので、日当たりが良くなります。日当たりが良いと洗濯物が乾きやすいだけではなく、ガーデニングで家庭菜園を楽しんだり、天気の良い日は何をするでもなく日光浴を楽しんだりなど、屋上があるからこそ太陽の光がもたらす多種多様なメリットを享受できます。
当然、上記は屋上を設定してなければ得られないものばかりです。
屋上の空間にてアウトドア気分を楽しめます。友人を呼んで屋上でバーベキューを楽しんだり、キャンプ道具でちょっとしたキャンプ気分を味わうことができます。このようなアウトドア気分を「自宅」で味わえるのも屋上だからこそです。実際に外でアウトドアを楽しむ場合、楽しい面だけではなく危険性も考慮しなければなりませんので、小さい子供がいる場合には躊躇してしまう人も多いことでしょう。
その点屋上であれば、開放感があっても「自宅」なので、安心・安全の中でアウトドアを満喫できます。
屋上はあくまでも自宅です。開放感があるとはいえ、家族以外の部外者が勝手に入ってくることはできません。つまり、プライベート空間です。
家族だけの時間を楽しめるスペースなのでアイディア次第でさまざまな楽しみ方が待っています。特に近年はコンプライアンスが叫ばれていることから、子供の遊び場所にさえ困るものですが、屋上であれば家族だけの空間なので、家族以外の人間に気を遣う必要がありません。
屋上を設置することで、先にお伝えした多くのメリットが待っています。しかしその裏にはメンテナンスという必須事項が待っています。防水処理、手すりのチェック、床のひび割れ等、常日頃から確認しなければならないことが多々あり、何らかの異常を察知したら修理が必要です。
自宅である以上、他の誰かが勝手にメンテナンスすることは無く、あくまでも自らでメンテナンスを行わなければなりません。
屋上は屋根のない空間です。そのため、防水工事が重要です。防水工事を怠ると雨漏りのリスクが高まりますので他のどの部分よりも防水に気を遣う必要があります。
例えば防水シートを二重にしたり、排水溝を多く採用したり、さらには、屋上からの水はけなど屋内に水が漏れないよう意識しなければなりません。屋根がありませんので、屋根だけを変えることができません。つまり、屋根に頼らない水はけ対策が求められます。もしもできなければ、屋根のある家よりも早く劣化してしまいます。
屋上には屋根がありませんので、断熱・遮熱対策が適切でなければ夏場が室温の過度な上昇を招きます。直射日光が当たっているコンクリートの温度が直接部屋に伝わるため、かなりの暑さとなるケースもあります。また、暑さだけではありません。雨の後には湿気も待っています。
屋根がないので日差しを遮るものがないことから、断熱に力を入れなければ快適な室内空間を得られないということです。
屋上にはメリットもあればデメリットもあることがわかっていただけたのではないでしょうか。
しかし屋上は後で変更できません。家が完成してから「やっぱり屋上をつけよう」「屋上を撤去しよう」はできませんので、慎重に考えましょう。