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長野の家づくりで必須?高気密・高断熱性について

寒い長野県では、高気密で高断熱性の住まいがおすすめです。寒冷な地域での家づくりのポイントや、高断熱・高気密性の住宅のメリットなどについて紹介します。

全国的にも寒い長野県

長野県が寒いのは、標高が高いからです。標高の高さは全国1位で、東京が25メートルほどなのに対し長野県は人口が多く住む主要都市であっても400~700メートル程度あります。市によっては東京スカイツリーより高い場所に位置していることも。軽井沢に至っては約999メートルとかなりの標高です。

一般的な常識として、標高が100メートル上がると気温は平均0.6℃程度下がると言われています。すなわち、標高の高い長野県は標高の低い地域に比べて大幅に気温が低くなりやすいのです。

※参照元:都道府県別標高 - とどラン(https://todo-ran.com/t/kiji/22939)

寒冷な地域での家づくりポイント

寒冷な地域の家づくりでは、共通する3つの特徴があります。まずは高断熱であること。寒冷地では、壁や床、天井に断熱材を入れ、さらに窓ガラスやサッシの素材にも高断熱素材を使用している家が多いです。高断熱の家は室温の表面温度の差が少なく、体感温度が高くなります。同じ室温でも暖かく感じられるため、寒い日でも快適に過ごせるでしょう。

次に、高気密であることが挙げられます。気密性が高いと外気の影響を受けにくくなり、室内の空気の流れや温度のコントロールが可能です。結露が発生しにくく、建物の劣化が進みにくいという特徴もあります。

最後は、計画的な換気ができることです。室温や湿度が快適なまま空気を適切に入れ替えることで、生活のにおいや化学物質が室内にこもりにくくなります。

高断熱・高気密性の住宅とは

高気密とは、外部と家の隙間を少なくして熱の出入りを小さくすること。高断熱とは、断熱材を入れ室内外の熱の出入りを少なくして熱が逃げるのを遅くすることです。家の中と外の空気の出入りが少ないほど、外気の影響を受けにくくなります。隙間があるとどんどん空気が入れ替わってしまい、暖房などでいくら暖かくしても冷えてしまいます。高断熱であるためには、高気密であることが大切な条件なのです。

気密性はC値、断熱性はUa値という値を用いて表しますが、高気密高断熱住宅の明確な数値での基準は日本にはありません。各住宅メーカーが定めた基準はありますが、あくまで独自の基準のため数字を見るときには注意した方がよいでしょう。

高断熱・高気密性の住宅のメリットは?

高断熱・高気密性の住宅のメリットについてひとつずつ紹介していきます。

室温を一定に保てる

高気密・高断熱にすることで部屋が快適になり外の環境の影響を受けにくくなるため、住む人にとって心地よい空間を実現できます。夏は涼しく冬はポカポカと暖かいため、1年中快適に暮らせるでしょう。

それぞれの部屋の温度差も少なく、暖房が付いている部屋から付いていない部屋に移動したときにもあまり寒さを感じません。

電気代を抑えられる

室内の温度変化が少ないため1年を通じて快適な温度を保ちやすく、エアコンの使用量が減ります。冷暖房の効きも良く、光熱費が抑えられるでしょう。

光熱費が抑えられるということは省エネ効果が高まるだけでなく、二酸化炭素の削減にもつながるということ。高気密・高断熱の家は、住んでいる人にはもちろん環境にも優しい住まいを実現します。

ヒートショックへの対策ができる

ヒートショックとは、気温の変化によって血圧が上下してしまう症状のこと。この血圧の乱高下に伴い、脳内出血や大動脈解離、心筋梗塞、脳梗塞などの病気が起こります。

ヒートショックは急激な温度の変化が原因で起こりますが、高気密・高断熱の住まいは家全体が暖かい状態に保てるためヒートショックのリスクを軽減できます。特に冬場は暖かい浴室と寒い脱衣所の行き来によってヒートショックが起きやすかったですが、そのようなリスクが発生する心配はありません。

高断熱・高気密住宅にデメリットはある?

高断熱・高気密の家には、デメリットはあるのでしょうか。これまでには、「乾燥しやすい」や「閉鎖的で息苦しい」といった意見もありました。しかし、実際は対策をすれば問題ないものばかりです。

閉鎖的で息苦しいイメージ

高断熱・高気密住宅と聞くと、閉鎖的で息苦しいイメージを持たれがちです。しかし、風通しのよさや開放的な空間づくりと、高断熱・高気密であることは、別の話になります。

風通しの良い家とは、窓から風を上手に取り込める家です。隙間風や湿気とは違います。隙間風が多い家では、エアコンで調節した空気を外に逃がしてしまったり、外の空気が室内に入ってきたりして、室温をコントロールできません。

高断熱・高気密の家でも、通し風をうまくコントロールできれば、開放的な空間を作れます。

乾燥しやすい

高断熱・高気密の家は、乾燥しやすいといわれます。しかし、実際には隙間が多い方が湿度が外に逃げるため、乾燥しやすくなるのです。気密性・断熱性に優れている方が湿度管理がしやすく、乾燥を防ぐことができます。

乾燥については、使用する暖房器具によっても異なります。石油ストーブを使う場合は、一酸化炭素中毒のリスクを回避するためにも、定期的な換気が必要です。性能に関わらず換気を怠ると、空気が循環せずに乾燥・火事を招く可能性があります。暖房器具の使用方法を守って使えば、乾燥も防げます。

高断熱・高気密住宅を建てる上での注意点

高断熱・高気密住宅には、全くでメリットがないわけではありません。しかし、注意点を把握しておくことで、リスクを回避できます。

断熱性・気密性にこだわった家づくりをすると、建築費用が高くなりがちです。建築費用についてはハウスメーカー、工務店によって異なるため、必ず見積もりを取って確認しましょう。また、建築コストは上がりますが、光熱費を安く抑えられるため、ランニングコストは安くなります。

室内が乾燥しやすかったり、結露が起きる問題については、十分に換気をすることで予防できます。乾燥対策としては加湿器を使用したり、暖房器具を工夫したりしましょう。気密性が高い家は、石油ストーブの使用には向いていません。どうしても石油ストーブを使うときは、一酸化炭素中毒を防ぐためにも、1時間に1度は窓を開けて空気を入れ替えてください。

デメリットを避けるための対策について

気密・断熱・換気のバランスを重視する

室内の結露やカビを防ぐには、気密性・断熱性・換気のバランスが取れていることが大切です。住まいが一定の温度で適度な湿度に保たれており、換気がうまくできていれば、結露やカビの発生を防げます。

気密・断熱・換気のバランスは、住んでいる場所の気候や環境によって異なります。そのため、地域の気候を熟知している工務店やハウスメーカーに確認して、バランスを重視した家づくりをしましょう。

遮熱性に優れた窓ガラスを採用する

窓から入る熱は、室内の環境に大きく影響します。家を建てるときに、日当たりを重視する人は多いでしょう。しかし、南窓で日当たりが良すぎると、太陽の熱が室内にこもってしまうケースがあります。

窓からの熱には、遮熱性に優れた窓ガラスが適しています。窓の遮熱性が高いと、日射を反射させて部屋に熱がこもるのを防ぐことが可能です。断熱性に優れた窓は冬には良いですが、熱を外に逃がさないため、夏は熱がこもってしまうので注意しましょう。

ランニングコストに注目する

高気密・高断熱住宅は、建築費用が割高になってしまいます。高くなるなら一般的な住まいでよいと考える方も多いでしょう。しかし、高性能な住宅と一般的な住宅では、住みはじめてからの光熱費に差があります。

高気密・高断熱住宅は、室内の温度ムラを無くすため、必要以上に冷暖房器具を使う必要がありません。光熱費を抑えられることを考えて、高性能な住宅を検討することが大切です。

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